2004年度 映画を通して世界を考えよう

思い出の講堂の大スクリーンで映画を見る見るプログラム。今年のテーマは映画を通して世界を考えよう。映画は「トゥームレーダー」で知られる人気絶頂のアンジェリー・ジョリー主演「すべては愛のために」


サラという主人公の女性は裕福なイギリス人と結婚し、何不自由のない生活を送っていた。でも、養父の慈善活動の功績を讃えるパーティーに出席した時、突然乱入してきた医師ニックによって運命を変えられます。ニックは痩せ細った少年を連れて壇上にあがり、飢えに苦しむ国々の子供たちの救済を熱く訴えたのです。私財を投げ打って援助物資を集めたサラは、単身エチオピアの難民キャンプへ。そこには、過酷な状況下で命をかけて救援に従事するニックがいました。
エチオピアの後はカンボジア、チェチェンと2人の運命は流転する。

映画で描かれる難民キャンプの様子はかなりリアルでした。医療器材の不足や飢えのために死んでゆく難民の姿を始め、難民に冷たい政府、難民の命さえ平気で奪うゲリラ組織、野党との取引、不安定な資金援助の様子。サラが宝石などを売って到達した4万ポンドの救援物資が、1日に40人が死ぬという難民キャンプでは3、4日分の食料にしかならないことを知ったサラの絶望。砂漠ではげ鷹を前にした死にそうな骨と皮の少年を助けるが、それよりも多くの人間が毎日死ぬという現実がサラを打ちのめす。それでもサラはUNHCRの職員となって難民救済に当たる。(主演のアンジェリーナ自身、国連難民高等弁務官親善大使なんだって)  

「すべては愛のために」公式ホームページ
http://www.ainotameni.jp/



もちろん、この映画は難民救済活動をきっかけに出会ったサラとニックの愛の物語でもあるけど、この映画の後、午後から読売新聞の記者さんから、カンボジアの貧困や紛争の話を聞いたものだから、家に帰ってからは、世界にはなぜ民族紛争があるのだろう。ってそのことをかなり考えました。

多少は気にくわないところがあってもお互いに我慢して平和に暮らせば良いのにって思うけど、長年の民族の恨みや思想の敵対はそんな簡単に解決しないのだろうか。物資や資金の援助だってうまくいかないし、それに、十分な食料がないにもかかわらず、妊娠・出産する結果更に飢えが待ち受けている。とか、映画のシーンを思い出しながら、自分の無力を感じました。でも、無関心でいてはいけないって痛感しました。
私はチャレプロで翻訳ボランティアもしましたが、世界には今この瞬間にも命を落とす子供達がいる。紛争・飢饉・地雷・天災等、まずは、現状を知るだけでも違うはずだって思いました。そして、何か自分の力が役に立たないかこれから見つけていこうと思います。

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