2004年度 一線記者に聞くアジアの紛争・貧困

1994年から97年までの3年間、売新聞特派員として実際に読カンボジアに駐在されていた高部真一さんから、「アジアの紛争・貧困」をテーマに、スライドを使ってお話を伺ったプログラム。

まず、カンボジアの生活状況とかについて聞きました。今まで、世界の貧困について友達と話していたその中で、カンボジアはどうしても「飢えや病気が深刻なとても貧しい国」というイメージを持っていましたが、実際カンボジアの気候や生活について聞いたお話は私のイメージとは全く違うものでした。

カンボジアは気候に恵まれた国で自給自足のような生活が主らしく、日々飢えで苦しむといった印象は受けませんでした。

もちろん私達の生活か私らすれば、生活水準は低く不衛生な事も多々あるようです。なのに、スライドで見せて頂いた写真に写る子供達は、本当に明るい笑顔でした。

「決して裕福ではないけど、それでもカンボジアの人々は今の生活の中で幸せを感じている。」という高部真一さんの言葉が今も心に残りました。
しかし、印象的な事はいい事だけではありません。紛争や地雷問題は深刻なものです。

1個300円程度のこの地雷という兵器が、戦いが終わった後もなんと人口1300万の国の中に数百万個残り、田畑や子供の遊び場にも埋められており、子供達の手足を奪っていると言うことを数字で聞いて改めて驚きました。足を失った子供、武装した子供の写真をスライドで見せていただいたた時思わず泣き出しそうでした……。

また、戦争には10歳前後の子供がかり出され、銃などを手にしていることも知りました。こうした「子ども兵」は全世界に30万とも言われ大きな問題となっているそうです。貧困であるために、少年兵にならざるを得ない子供達。写真の子供は10年近く前の写真と言うことでした。と言うことは、私たちと同世代。彼らは今どうしているのでしょうか。そんなこともまるで考えずこの裕福な日本でまもなく卒業して大学に進学していこうとしている私たち。まず、世界を知ること。これが大切なんだって思いました。

地雷はとても安く購入でき、撤去には莫大なお金がかかるということも知りました。でも、安全に暮らすためには1つも残してはいけないと思いました。危険と隣り合わせの作業で、どれだけの人が戦争が終わった後も被害にあっているのでしょう。地雷撤去のボランティアの人の話にも頭が下がりました。

私は発展途上国の経営状態などに興味があるため、今日の、高部さんのお話は、本当に勉強になりました。気候の恵みによって飢えをしのげても、他国との貿易がなければ薬などは満足に得られません。識字率も徐々にあがっているようですが、およそ3割程度だということも知りました。読み書きが出来て当たり前の私達ですが、識字率が低い事は大きな問題だという事にも気づきました。例えば、薬があっても何の薬かわからないし、まして他国との交流も難しくなります。
貧富の差が目に見えてわかる現代社会で私に何が出来るのか、残念ながら今すぐに答えは出せません。でも、時間をかけてでもちゃんと考えていこうと改めて痛感しました。

今回のお話しでは、こういった貧困や紛争の問題をはじめ、日本とカンボジアの関係や、アンコールワットの魅力など、写真などを使いながら具体的に話していただき、国際理解を考えるきっかけになりました。

たくさんの事を学び、考えさせられたこの時間は本当に有意義でした!まだまだ狭い視野の中でしか物事を捉えられていない私ですが、これを機にいろいろ違う国についても学び、世界的な視野を持っていこうと思いました。ありがとうございました!(佐竹 真菜)

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