2004年度 博物館裏ツアー

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地下収蔵庫



まず行ったのは、地下収蔵庫。地下のひんやりした空気に包まれて、入り組んだ廊下をドキドキしながら進んでいくと、そこに収蔵庫の扉がありました。扉の向こうは真っ暗の世界。電気を付けてもらうと、そこは……まさに宝庫!

日本史の教科書で見る古代の遺跡がそこら中に置かれていました。
中には、「三木人骨」と書かれた段ボール箱まで!

さらに奧へ行くと、博物館の方が、長机に土器を並べて待ってくれていました。
すべて神戸市内で出土した土器だとか、説明が終わった時、なんと「さわってもいいよ」と言ってくれました。えぇ、さわっていいの?そう思いながらみんなで代わる代わるびくびくしながら持ちました。意外と軽かったり、ひんやりした肌触りにびっくり。

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写真室

収蔵庫のさらに奧には写真室がありました。

展覧会などのパンフレット用の写真を撮るための部屋です。大小様々のライトやカメラ。それに、卓球台のような撮影台までありました。

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中央監視室・機械室

収蔵庫の横には、この博物館の空調とかをコントロールする部屋がありました。

この建物の中の宝はカビたりしたら大変だから、コンピューターとかですごく厳密に管理されていました。

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荷物用エレベーター

さて、地下室にもお別れして3階まで行く私たちを運んでくれたのはエレベーター。と言っても、デパートのエレベータだって、このエレベーターの大きさには勝てっこないです。
扉だって3枚。巨大な展示品を運んだりするために、重量は3000kgまで耐えられるとか。中に入ってその広さを実感!

まるで、体育館みたいで、飛び跳ねたい気になりました。

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3階収蔵庫

そして、たどり着いたのは、3階の収蔵庫。

地下の収蔵庫と違って、こちらは大型のお宝を入れておく収蔵庫。その管理は厳重そのもの。2重構造になっていて、左奧の壁に大型金庫のような扉が見えるのが写真で分かりますか。

壁も床も木造りだし、火事の時には、水で消火するとお宝が駄目になっちゃうから、酸素を部屋から抜いて火を消すと言うことです。酸素を抜くんですよ。その時、誰が入っていくの?その時のために、こうして酸素ボンベが設置されてるんですって。

でも、ここまでしないとね、エジプトとか大英博物館からお借りした作品を守るには。

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非常階段

収蔵庫を後にした私たちは、大学生の先輩の案内に従って、下の階へ。

そこは、階段だって、螺旋階段でした!迷路か。

でも、これよりはるかに入り組んでいても、エジプトのピラミッドとかの盗掘とかは防げなかったわけか……なんて古代に思いを馳せました。

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文献資料室

その後、文献資料室を通り抜けましたが、中には、松蔭女子学院100年誌まであってびっくり。

私たちは本の谷間を縫うようにして歩いていきましたが、本の香りに改めてうっとり。

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倉庫・通路

文献資料室から出たら、そこには青や赤の巨大積み木が並べられていました。積み木と思ったのは、実は、展覧会の展示用の台でした。

写真左の青い箱が展示用の台。写真の右のロープ類は行列整理用のロープ。この青い台の上に、ミイラとかウイーンの美術作品が載っていたのか。

感心しながら、通路に出ると、そこには移動式の巨大脚立。

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図書館

私がわくわくしたのは、図書館に保管されていた莫大な数の本!歴史や美術に関する文献が本棚からあふれ出さんばかりに並べられていました。

読みたくて読みたくてたまりませんでした(>_<)本気で博物館で働こうかと思ったぐらいです!

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図書館



次に訪れた場所は学習室。ここは体験を通して古代にタイムスリップできる場所。
例えば、サイコロに4人の顔が印刷されてあって、自分で組み立て答えを出す。いろんなパネルや、仕掛け付きの箱。クイズに答えれるコンピューター等々、見るだけじゃなく、体験も出来るっていいですよね!

縄文時代の人が着ていた服も置いてあって着ることが出来ました。縄文人になりきりました

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荷解場

裏ツアーはまだ続きましたよ。

この巨大スペースは、大統領の車庫じゃありません。博物館に運ばれる展示作品や遺物を館内にここから入れるわけです。巨大なお宝用に扉も1枚物。雨の日のために屋内駐車場にもなっています。

駐車場の横には、くん蒸室といって、運び込まれた展示物から虫とかカビとかを取り除く部屋もありました。

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荷解場

これで裏ツアーは終了。

後は、その時やっていた特別展示を見せてもらいました。  
大学の先輩は研修を受けた時に、この展示会の準備もお手伝いしたそうですよ。

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荷物用エレベーター

その後、常設展示場にも行きましたが、例えば、この写真。壁の部分を叩くと他の壁よりも固くて、中に何かが埋められていそうに思ったり、もうすっかり考古学者気分になってしまいました。
ボリュームたっぷりの博物館裏ツアー!!

おなかが鳴りました。でも、フランシスコザビエル像を見たりして、いつまでも名残惜しそうにして、みんな時の経つのを忘れていました。

後日談  

大学生の先輩は、その後、元町の児童養護施設の小中学生を招待して、この博物館裏ツアーの案内をしてあげたようです。

乳児院の子供達も、きっと私たちのように驚きの連続で素敵な一時を過ごせたと思います。

生徒アンケート
今回まさかあそこまで<裏>が見れるとは思いませんでした!何百年も昔の物をすぐそこに見れたなんてすごい事です!!弥生時代の土器を触らせて頂いた時なんか、信じられない感じでした。「これ資料集に載ってた!」みたいに、博物館はすごい所だってつくづく思いました。(佐竹 真菜)
博物館はめったに訪れることもないし、このプログラムに参加する前は退屈な場所だって思っていました。距離感がありました。でも、今回普段目にすることが出来ないお宝や、博物館裏を見学することが出来て博物館の楽しみ方を知ることができました。おもしろい物がいっぱいあるんですね!また機会があれば訪れたいなぁと思うようになりました。
それと、松蔭大の先輩の方々に丁寧に説明して頂いたおかげで、私たちは珍しいものを間近で見ることが出来ました。先輩の言葉は優しくて丁寧でよく分かりましたよ。ありがとうございました! (田邉 阿有美)

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